こんばんわ、KAZUです。
みなさんは道端で「傷ついた動物」を見かけたこと、ありますか?
野生動物にとって、世界は過酷なものです。時には病気で、時には車にひかれて動けなくなることもあります。また、心無い方が動物を虐待するニュースも後を絶ちません。
もしもあなたがそんな「負傷動物」に出会った場合、実はその命を救うことができるかもしれないのです。今回はそんなお話をまとめてみました。
負傷動物を見かけたら
負傷動物とは、文字通り「負傷」をした「動物」のことです。負傷といっても、ケガだけではなく病気で動けない状態も「負傷」に入ります。
もしもそんな動物を見かけたら、「助けてあげたい」と思う人も少なくないのではないでしょうか。しかしその一方で、「野生動物は汚いから触るのはちょっと・・・」「動物病院に連れて行ったらお金は自分が払うのかな?」など、色々な疑問も沸いてくるでしょう。それも当然の感情です。
それでは負傷動物を見かけたら、どうするのが良いでしょうか。
負傷動物に触れてはいけない
まず最初に、一番重要なことが「触らない」ということ。
野生動物には色々な菌やウィルスがいます。その動物に触れると感染のリスクがあるのです。
愛護精神に厚い方は、負傷して弱っている動物は抱き上げてしまいたくなるかもしれません。また、どこをケガしているのか確認しようとして触る方もいます。しかし負傷動物には絶対に触ってはいけません。
実際に猫の保護活動をしていた女性が、保護をしようとした猫にひっかかれたことによりSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気に感染し命を落としたこともあるのです。
また、負傷し命の危機に晒されている動物にとって、体に触れようとする人間はトドメを刺しに来た天敵に見えるでしょう。救助目的であることは動物には伝わりませんからね。そんな時に動物は最後の力を振り絞って抵抗をします。動物の予想外の攻撃に思わぬケガを負わされるリスクがあるのです。
自治体に連絡をしよう
負傷動物を見かけたら、唯一の救助方法が「自治体に知らせること」です。
動物の種類にもよりますが(詳しくは後述)、負傷した動物が犬や猫だった場合は自治体の職員が保護をし動物病院へ連れて行ってくれます。
これは「動物の愛護と管理に関する法律」の中で、「愛護動物」の保護が決められているため、細かい対応は異なるものの全市町村共通の業務です。自治体職員は保護に慣れており、それなりの道具を揃えて来るため前述した感染やケガのリスクはほぼありません。
動物病院の費用は誰が出すの?
気になる病院代ですが、その動物がいわゆる「野良」だった場合、動物保護協会というところが費用を負担することになります。野良でなかった場合(=飼い主が判明した場合)には飼い主が負担することになります。
決して「発見者の負担」とはならないので、安心して自治体に連絡してください。
発見者が直接病院に運んだ場合には、病院にもよりますがほとんどが「連れてきた人の負担」になるようですので注意が必要です。「自治体には連絡したくないけど、助けたい」という人は事前に動物病院に電話をして「野良の動物が負傷をしていて助けてあげたい」と連絡してください。その際に費用がどうなるのかの話があると思います。
ケガや病気が治ったらどうなるの?
病院へ連れていった後、ケガや病気が治った動物がどうなるのか気になりますよね。
これは病院や自治体の判断になるので一概には決まっていないのですが、大きく分けて
- 元の場所に戻す
- 里親を探す
ケガが治ったのなら、野生に戻るのが自然の流れですね。しかし病院によってはそのまま里親を探してくれる場合もあります。
発見者としては結果が気になるもの。もしその動物の「行く末」が気になるようなら、自治体職員に連絡先を伝えて「報告が欲しい」と告げてみてください。経過や結果の報告がもらえるはずです。
助からなかった場合
野生動物が傷ついて動けない、人に簡単に捕まるまで弱っている場合は助からないことが多いのも事実です。
法律上、動物の死体は「廃棄物」となるため、亡くなった動物はそのように処理をされます。悲しいように思いますが、現行の法律で決まっていることなのでどうしようもないのが現状です。
自治体が助けてくれるのは一部の動物だけ
しかし、実は自治体がすべての動物を保護してくれるわけではありません。
自治体が保護できる動物は「愛護動物」に指定されている牛、馬、豚、めん羊、ヤギ、犬、ネコ、イエウサギ、鶏、イエバト及びアヒル、そして「鳥獣保護法」で保護されている野鳥のみです。
例えばリスが負傷をしていても助ける根拠となる法令がないため、自治体は保護できないのです。
まとめ!
動物が負傷した背景には、人間の勝手な行動が見え隠れします。
開発で済む場所を追われた動物、人間の作った自動車に撥ねられた動物・・・もしもそんな動物たちに出会ってしまったら、「助けてあげたい」と思える人間でありたいものですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、また。
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